『そろばん暗算・ビジュアル算数』担当の古川由貴です。
先日の『ビジュアル算数』の指導で,図形の時間に KAPLA という積み木を使いました。
まずは,積み木を手に取ってもらい,重ねたり並べたりという過程を通しさまざまなことに気づいてほしいと願い,子どもたちに自由に創作をしてもらいました。
多くの子が初めに虜となった積み重ね方が,この『らせん』です。
やはり,高く積み重ねたいという気持ちが芽生え,それぞれが試行錯誤し始めます。
積み木を積み上げるポイントは重心を意識することです。
難しい言葉ですが,子どもたちは感覚で気づいていました。
「なるべく真ん中で回転させるといい」
「少しずつ回転した方がいいのかな」
「大きく回転した方がいいかも」
「支えを入れて,あとで抜いてみよう」
などと考え,工夫をしてくれました。
次に多かったのは『家や家具を造る』です。
ミニチュアハウスのように,テーブル・椅子・ベッドなどを配置したり,壁 (窓まで!) や屋根をつけたり,2階建てにしたり,プールや滑り台までつけたり…。
引き出しつきの机・椅子のセットまで!
そして,『幾何学的に重ねる』ことに魅力を感じ,自由に形を造っている子もいました。
なんとなく重ねただけでも,不思議で素敵な形がうまれてきます。
さらに,私の想像を超える創作をしている子もいました!
それが『ピアノ』です。
「先生!ピアノができた!!」
と声が聞こえ,
「ピアノの形をつくったんだなぁ」
と思いながら,歩み寄ると…,
「~コン♪、~コン♪」
と音色が聞こえました。
鍵盤をたたくと音が鳴るよう組み立てていました。
積み木の板によって音が違うことに気づき,左から順に音が高くなるよう何度も積み木を 1枚ずつ確認して並べました。
なかなか難しい作業でしたが,集中力を切らすことなく完成させていました。
他の曜日の子どもたちに『ピアノ』を紹介すると,
「つくってみたい!!」
という声があり,何人か挑戦していました。
完成した状態の写真が多いですが,完成するまで何度も何度も失敗し,積み重ねたものが崩れることをくり返し,その都度改善をくり返していました。
積み木での創作を通して,子どもたちは “失敗しても改善策を考える”、さらには “やってみなければ (積み重ねてみなければ) 失敗かどうかも分からない” ということを自然に感じ取っていました。
これは日頃の生活でも大切なことですね。
まわりの子が造る形に魅了され,
「すごい!」
「それ自分でもやってみたい!」
と,お互いを認め,称賛し合う声が響いていました。
子どもたちの姿がとっても素敵だな,と感じる時間でした。