『そろばん暗算・ビジュアル算数』担当の古川由貴です。
最近,『ビジュアル算数』の図形の時間は,シルエットを見てパーツを当てはめる問題を子どもたちに解いてもらっていました。
一見するとただの “遊び” のように映りますが,このパズルに込めた私たちの願いは,子どもたちに「見えない図形を見てもらいたい」ということです。
手元にあるパーツの種類は固定し,それらをすべて使い,シルエットに重ねていきます。
もともとパズルが好きでさくさく進む子もいれば,どうパーツを置けばいいのか分からず苦戦する子もおり,それぞれです。
回数をこなすごとに,一発でパーツの配置を完成させる子や,パーツを使わなくても頭の中で配置を完成させる子が出てきます。
「ここに,こう置いたら … 」と考えてくれているのでしょう。
今回は,以前みんなが作ってくれた問題を冊子にまとめ,配布しました。
「わぁ,たくさん !! 」と,嬉しそうな声が聞こえました。
問題番号に学年を添えたので,小3生・小4生の子たちは年上としてのプライドもあって「年下の子の問題は解かないと!」と意気込んで取り組んでいました。
小1生・小2生の子たちは「 4年生の子の問題できた ! 」と笑顔を見せることも多々ありました。
「こんな難しい問題作るなんて,すごい ! 」「自分ではこんな形思いつかなかった ! 」と問題を褒める子がいたり,「 (10) の 4年生の問題が難しい !! 」と盛り上がっていました。
中学2年生,中学3年生となると,図形の問題が一段と難しくなります。
自分で図形の中に新しく線をつけ足して考えなければ解けない問題が出てくるからです。
いわゆる「補助線をかく」という作業が必要になる問題です。自分で隠れた図形を見つけ出さなければいけません。
・ここに線をかいて,三角形に分割しよう。
・ここに線をかいて,直角をつくろう。
経験を積み,目が慣れないと「見えない人には見えない,厄介な問題」です。
小学生や中学1年生では問題に図が添えてありますが,中学2年生,中学3年生になると,問題に「何かが欠けた図」が添えてあります。
高校生になるとこれが問題文のみになり,自分でイメージした図をかき出さなければいけません。
あすなろに通う子たちにとってはまだまだ先のことですが,今,遊びながらでも身につけておくと,後々役立つはずです。